突然の一斉休校、なにをしたらいいの?
新型コロナウイルス感染症対策のため、安倍晋三首相は突如、全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、2020年3月2日から春休みまで臨時休業を行うよう要請しました。(首相官邸HP)
その夜、各所で混乱が起き、子どもを育てる家庭は、突然不安に襲われることになりました。休校要請の翌日からは、強烈な勢いでオンライン講座などのPRがネット上に溢れ始めました。
火事場泥棒的とも感じられる家庭学習教材情報が、あたかも大事なことのように、ネットには溢れました。急に学ぶ手段を失った、セーフティネットがなくなった、行き場を失った、保護者が仕事に行けなくなる、一日中子どもと向き合わなければならないなど、改めて「学校」の役割を考えさせられる、一斉休校となっています。
首相の要請があっても休校にするかどうかは、地方自治体に決定権があり、休校しない学校もありますが、休校となってしまった学校に在籍する子どもたちのために、家庭ではなにができるか考えました。不登校保護者会・読書会メンバーから中村文夫先生のFB(https://www.facebook.com/fumio.nakamura.14〉での提言をもとに考えました。
1、一斉休校ってなんだろう?
どうして一斉休校要請があったのかな。その影響はどうかな。
自由研究風にまとめると、生活科、社会科、理科の学習に繋がります。
今回の要請に教育研究者や論客が声を上げています。
いろんな意見を分類するのもメディアリテラシーとなるでしょう。
新型コロナウイルスについてWHO調査報告書
追加:国会中継が今面白いです。親子でぜひご覧ください。
2、WHOライフスキル10項目を確認する
Life skills education in schools
World Health Organization. Division of Mental Health, 1994
WHOライフスキル10項目はインターネットで簡単に情報が得られます。
一つ一つお子さんと一緒に確認するのも楽しいです。
ライフスキルトレーニングの書籍も数多く出版されています。
注意:発達に適した目標設定が必要です。
3、良書を繰り返し時間をかけて読む
突然できた休校時間ですから、子どもにできることは、ドリル(AIドリル)やオンライン学習の無料提供に応募することではなく、良書を繰り返し時間をかけて読むことだと私たちは考えています。
識字・書字に困難がない場合は、ノートをとりながら、写しながら読む習慣は貴重です。
4、新型ウイルスに弱い高齢者、病気の人のことを考えてみよう。
この時期必要なのは、一斉休校ではなく、高齢者、基礎疾患を持つ人々への至急の対応のはずです。身の回りの高齢者は困っていないだろうか。考えてみること、他者視点で考えることが大切な社会性の学びになります。
5、セーフティネットとしての学校を考えてみよう。
突然の一斉休校で改めて学校が社会の基礎基盤であることが分かりました。
学校の社会的役割ってなんだろう?子どもと一緒に考えていきたいです。
学校を統廃合して代わりに遠隔教育を実施するようなことでは、教育水準の低下が加速します。地方自治と公教育の必要性を意識する一斉休校を家庭で丁寧に考えていけたら、
遠隔授業に課金するより私たちに必要なことを得られそうです。
文と構成:不登校保護者会有志・読書会メンバー