不登校保護者会

不登校の子どもを育てる保護者の会です。

医療拒否の我が子を手にかける前に出来ることを考えたい。〜事件を起こさないために〜

*不登校保護者会有志の考えです。

 

家庭だけで解決しようとせずに、周囲の支援を頼ることが大切。

民間相談機関や居場所事業者のなかには、親が徹底して子どもに寄り添うことのみ説くところもあり、そのようなケースは非常に危険です。

特に思春期のうちに家族支援が出来る児童精神科医、家庭支援センターに繋がることで最悪の事態を回避していくことが出来ます。

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不登校保護者会のメンバーの中にも医療拒否の子どもを抱えどうすれば良いか悩む家庭も少なくありません。

 

今年不登校とは無縁ではない大きな事件と裁判が続きました。練馬の発達障害の40代の息子を70代の父親が刺殺した事件では、問題行動を拗らせているにもかかわらず、適切な医療が受けられず、親が周囲への相談を躊躇し、殺害に至りました。

  

なかなか相談出来ない、医療機関受診を本人が拒み続けた時、親として出来ること

不登校保護者会メンバー有志と考えました。

 

目次

 

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才能があればよかったのか?

 

  

 

 

  

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保護者にできることは?

  

 

『母よ!殺すな』と「湯島・金属バット殺人事件」

母よ!殺すな

母よ!殺すな

  • 作者:横塚 晃一
  • 出版社/メーカー: 生活書院
  • 発売日: 2007/09/01
  • メディア: 単行本
 

 

 

  

 

措置・保護入院


kotobank.jp

 

 

  

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不登校・ひきこもりと医療の関係は

18歳までなら児相による一時保護か入院は選択肢に

 

 

 

 

 

 

 

SSW@himari_kj から

医療保護入院と措置入院などの違い

医療保護入院

  • 入院の必要性があって、家族等の同意が得られる場合

措置入院

  • 自傷他害のおそれのある場合で、2人以上の精神保健指定医が診察し入院が必要と判断された場合

 

入院しても、病院ではできるだけ任意入院(本人の同意のある通常の入院形態)になるように尽力することになっています。

 

 

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まとめ:家族を手にかける前にできること

 

  • 特性を正しくアセスメントすることが必要
  • 親支援、家族支援に理解のある児童精神科医、精神科医への受診
  • 行政の家庭支援センター、児童相談所、警察へのいざという時のための保護、措置入院についての相談をしておく
  • 家庭だけで解決しようとしない
  • 思春期のうちに適切な児童精神科医と繋がっておく必要がある

 

地域によって公的機関の呼び名が違います

精神保健福祉センター、
市町村の保健師のいる部署(子育て、福祉課、健康推進課など)
福祉事務所、児童相談所…

 

ちなみに
医療保護入院の場合は、家族等の同意が得られれば、
自治体が必要性を判断し、警察にも協力してもらって連れ出してもらうことも可能
です。(あまりしたくないことですが…命を守るためにはそれが必要なケースもあります)

 

また、精神保健分野ではACTチーム(地域生活を支える医療を含めた専門家チーム)少しずつですが、いくつかの地域で広がってきています。(SSW@himari_kjより)

 

また、母子家庭か否かで親への支援の優先順位が変わってくるので、あえて離婚を選択せざるを得ないという家庭もあります。

@AS_Insects 下手に父親に稼ぎがあると、支援対象としての優先順位が下がってしまい、結果、こじれにこじれるまで放置される……一連の事件の背景には、この家父長制の名残りという負の遺産が影を落としているのも遠因なのでは?と考えています。

医療とのつながりもそうですし、みわよしこさんの記事にもあるように、一人ひとりが「社会モデル」として捉えられるかどうかが鍵になるのではないでしょうか。
wezz-y.com

 

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▷これからの課題

まずは、子どもの命を守ること、家庭で共倒れにならないことが大切ですが、

現状、保護された先の安全を守ることも急務。杜撰な精神病棟や行き過ぎたルールで子どもを縛る児相保護施設の問題も改善しなければなりません。

自治体によっては、家庭支援センターや児相の相談スキルレベルが酷すぎるところもあり、改善が必要です。

実際、よい支援を求めて手厚い支援の自治体へ転居する家庭もいます。

 

 

追記:12月30日11時

・家父長制と社会モデルについての考察
・民間相談機関について

の2点を加筆修正しました