医療拒否の我が子を手にかける前に出来ることを考えたい。〜事件を起こさないために〜
*不登校保護者会有志の考えです。
家庭だけで解決しようとせずに、周囲の支援を頼ることが大切。
民間相談機関や居場所事業者のなかには、親が徹底して子どもに寄り添うことのみ説くところもあり、そのようなケースは非常に危険です。
特に思春期のうちに家族支援が出来る児童精神科医、家庭支援センターに繋がることで最悪の事態を回避していくことが出来ます。
不登校保護者会のメンバーの中にも医療拒否の子どもを抱えどうすれば良いか悩む家庭も少なくありません。
今年不登校とは無縁ではない大きな事件と裁判が続きました。練馬の発達障害の40代の息子を70代の父親が刺殺した事件では、問題行動を拗らせているにもかかわらず、適切な医療が受けられず、親が周囲への相談を躊躇し、殺害に至りました。
傍聴したライターの高橋ユキさんは、長男を殺害した被告人について「成人した息子を甲斐甲斐しく世話をし続けながらも、社会に適応できない長男について『才能のなさと、精神疾患が原因である』と判断し、誰にも相談しなかった」姿が印象に残ったといいます。https://t.co/BjHWz9EyaX
— 弁護士ドットコムニュース (@bengo4topics) 2019年12月29日
なかなか相談出来ない、医療機関受診を本人が拒み続けた時、親として出来ることを
不登校保護者会メンバー有志と考えました。
目次
才能があればよかったのか?
「発達障害や知的障害があっても、才能を見出して伸ばしさえすれば」というのは、多くの子どもの親が持つ希望とか憧れになっていますね。実際に、それを実現している親子がいます。中には教育虐待気味だったとの話が聞かれることもあるようですが。
— リグーリア2 (@Ligulia1Ligulia) 2019年12月28日
発達障害に産んで悪かったとか才能が有ればよかったと考える親御さんは、それは優生思想なんだと気付いて欲しい。この裁判はとても重いテーマを突きつける。手に負えない子どもでも殺す以外の方法を家族は考えなければならない。医療サイドの不手際について精神科医の団体は具体的改善を表明すべきだ。
— うたうたいとえかきのはは (@bewizyou1) 2019年12月28日
それと、被害者のありのままを受け入れるとは、被害者に部屋とゲームを与えて定期的に掃除業者を入れ、ゲーム課金に必要な金銭を与え続けることだったのかどうかも、議論の余地があるような気がします。あとは定期的通院や一時的にせよ入院の必要性ですね…。
— リグーリア2 (@Ligulia1Ligulia) 2019年12月28日
好きで楽しめることをサポートするのは大切なことで、子どもがいきていく力にもなりえますが、才能が有ればよかった、何にもないから生きる価値がないと繋げてしまうのは、非常に危ういことですね。また本人を否定しないことは好きなようにお金を使い続けさせることではないhttps://t.co/y1ZLiEwvyc https://t.co/gy6kRmfoL7
— うたうたいとえかきのはは (@bewizyou1) 2019年12月28日
保護者にできることは?
子どもの幼少時は児相によるレスパイトが可能と言われますが、子どもが19歳以降はどうすれば親が一時的にせよ子どもと離れて一息つけるかがわかりません。それ以前の子どもが中高生のうちに適切な指導や医療を開始するほうが良いと思いますが、簡単には児相も動けないのが実情だろうと思います。
— リグーリア2 (@Ligulia1Ligulia) 2019年12月29日
「暴力は嫌だ」と宣言して、親が家を出ることを提案する医療者もいますが、子どもが小中学生だとそれはやりにくいですし(結局児相保護になる?)、親はいつまで知り合い宅やホテルで生活するのだろう、子どもに家を明け渡すのか?と思ってしまいます。
— リグーリア2 (@Ligulia1Ligulia) 2019年12月29日
『母よ!殺すな』と「湯島・金属バット殺人事件」
医療拒否中の拗れた家族を救う方法として、ある精神科病棟で聞いたのが、暴れたタイミングで救急と警察を呼び措置入院か未成年なら児相を呼び保護入院しかないと。そうなる前の支援が日本社会には無く「母よ!殺すな」や湯島事件の時代のまま。変えるために動く医師いる→https://t.co/N7b7y2hnCy https://t.co/HBwWVed0Wx
— うたうたいとえかきのはは (@bewizyou1) 2019年12月28日
↓
— いえろき🦊 (@sunya_koryakuho) 2019年12月29日
思い付きですが、軽い暴力的な #ひきこもり の方を無理やり医療につなげる方法、または家族が逃げる準備としては……行政や福祉に根回ししつつ警察と精神科も交えて多職種で打ち合わせして、合法性を担保できる建前と対応を取り決め、有事の際は警察介入、状況次第で入院も検討、ですかね……#着想
特性がぶつかり合い、一定期間離れていた方が良い関係ってやはり、家族間でもあると思いますよ。
— うたうたいとえかきのはは (@bewizyou1) 2019年12月29日
ASD,ADHDの混在だけでなくいろいろと人間として合う合わないというのが、家族間にもある。 https://t.co/cDcdzcTlrm
措置・保護入院
措置・保護入院になる前に
— うたうたいとえかきのはは (@bewizyou1) 2019年12月29日
どうにかできないか、拗れた思春期や不登校ひきこもりに必要な支援はレスパイトだ。暴力は嫌と行って親だけ逃げろとか子に寄り添えとか毒親と責めることや親子公開討論では解決しなかった。歴史が語ってる。母親よ!殺すな時代、湯島事件から変わらないと悲劇は止められない
悪徳引き出し屋ではなく、
— うたうたいとえかきのはは (@bewizyou1) 2019年12月29日
児童精神科医、精神科医、心理職、精神保護福祉士、児相、警察など当たり前の知識を持つ専門職が連携して行くことが必要なんだよね。
今の政権下では困難なんだろうけど、これは社会として包括的に考えていかないと子どもを手にかける事件や無敵の人による大事件も防げない。
不登校・ひきこもりと医療の関係は
18歳までなら児相による一時保護か入院は選択肢に
「不登校や引きこもりを勝手に医療化するな」という意見はもっともではありますが、家族があまりにも束縛されたり弊害が大きくなるようでは、18歳までなら児相による一時保護か入院は選択肢になると思います。30分程度の診療ではわからない部分が見えてくるからです。
— リグーリア2 (@Ligulia1Ligulia) 2019年12月29日
不登校や引きこもりを医療化するな、徹底的に子に寄り添えとアドバイスした後に親が行き詰まり事件化したのが、湯島金属バット事件でした。
— うたうたいとえかきのはは (@bewizyou1) 2019年12月29日
そのアドバイスした団体は未だに寄り添いのみを是としているのは、湯島の反省ががないからでは。 https://t.co/hbYcuO4djj
>> 医療サイドの不手際について精神科医の団体は具体的改善を表明すべき
— いえろき🦊 (@sunya_koryakuho) 2019年12月28日
……
本邦の“建前上の人権意識や倫理観”に則ると、不手際アリと見做すと矛盾が生じる😥
建前上、
ひきこもり・不登校=精神疾患とは限らない。
不登校=問題行動では無い。
医療保護or措置入院は精神疾患による緊急性が要件。
↓ https://t.co/NJ3Sb5GzsX
SSW@himari_kj から
医療保護入院と措置入院などの違い
医療保護入院
- 入院の必要性があって、家族等の同意が得られる場合
措置入院
- 自傷他害のおそれのある場合で、2人以上の精神保健指定医が診察し入院が必要と判断された場合
入院しても、病院ではできるだけ任意入院(本人の同意のある通常の入院形態)になるように尽力することになっています。
まとめ:家族を手にかける前にできること
- 特性を正しくアセスメントすることが必要
- 親支援、家族支援に理解のある児童精神科医、精神科医への受診
- 行政の家庭支援センター、児童相談所、警察へのいざという時のための保護、措置入院についての相談をしておく
- 家庭だけで解決しようとしない
- 思春期のうちに適切な児童精神科医と繋がっておく必要がある
地域によって公的機関の呼び名が違います
精神保健福祉センター、
市町村の保健師のいる部署(子育て、福祉課、健康推進課など)
福祉事務所、児童相談所…
ちなみに
医療保護入院の場合は、家族等の同意が得られれば、
自治体が必要性を判断し、警察にも協力してもらって連れ出してもらうことも可能
です。(あまりしたくないことですが…命を守るためにはそれが必要なケースもあります)
また、精神保健分野ではACTチーム(地域生活を支える医療を含めた専門家チーム)少しずつですが、いくつかの地域で広がってきています。(SSW@himari_kjより)
また、母子家庭か否かで親への支援の優先順位が変わってくるので、あえて離婚を選択せざるを得ないという家庭もあります。
@AS_Insects 下手に父親に稼ぎがあると、支援対象としての優先順位が下がってしまい、結果、こじれにこじれるまで放置される……一連の事件の背景には、この家父長制の名残りという負の遺産が影を落としているのも遠因なのでは?と考えています。
医療とのつながりもそうですし、みわよしこさんの記事にもあるように、一人ひとりが「社会モデル」として捉えられるかどうかが鍵になるのではないでしょうか。
wezz-y.com
▷これからの課題
まずは、子どもの命を守ること、家庭で共倒れにならないことが大切ですが、
現状、保護された先の安全を守ることも急務。杜撰な精神病棟や行き過ぎたルールで子どもを縛る児相保護施設の問題も改善しなければなりません。
自治体によっては、家庭支援センターや児相の相談スキルレベルが酷すぎるところもあり、改善が必要です。
実際、よい支援を求めて手厚い支援の自治体へ転居する家庭もいます。
追記:12月30日11時
・家父長制と社会モデルについての考察
・民間相談機関について
の2点を加筆修正しました